乾癬は、皮膚が赤く盛り上がり、銀白色の鱗屑(がさがさした皮膚)が生じる慢性の皮膚疾患です。主に頭皮、肘、膝、腰などの擦れる部位に現れます。感染症ではなく、人にうつることはありませんが、治療を要する病気です。
原因は何ですか?
乾癬の正確な原因は解明されていませんが、遺伝的要因と環境要因(ストレス、喫煙、アルコール、肥満、感染症)が関与して、免疫系の異常により発症すると言われています。
症状はどんなものですか?
皮膚の発疹:赤みを伴った盛り上がりと、上に乗る銀白色の鱗屑が特徴です。
かゆみや痛み:個人差はありますが、かゆみを伴うことがあります。
関節症状:乾癬性関節炎と呼ばれる関節の腫れや痛みを伴うこともあります。
治療はどうしたら良いですか?
乾癬は完全に治すことは難しいですが、適切な治療で症状を抑えることができます:
外用療法:ステロイド外用剤やビタミンD誘導体を用いて皮膚の炎症や鱗屑を改善します。
光線療法:特定波長の光線で皮膚の炎症を抑えます。当院では専用の光線治療機器を導入しています。
内服療法:免疫調整薬やビタミンA誘導体などを使用します。これらは医師の指導のもとで使用されます。
生物学的製剤(注射薬):重症の乾癬に対して、高い効果が期待できる治療法です。免疫系の異常を調整し、炎症を抑える作用があります。
気を付ける生活習慣はありますか?
やると良いこと:
保湿ケア:乾燥を防ぎ、皮膚の状態を整えます。
バランスの取れた食事:厳しい制限は必要ありませんが、糖質を減らし野菜を積極的に摂取しましょう。
適度な運動:ストレスを軽減し、体調を整えます。
避けるべきこと:
皮膚への刺激:掻きむしりや摩擦は避けましょう。
過度な飲酒や喫煙:症状を悪化させるリスクがあります。
ストレスの蓄積:リラクゼーションを取り入れ、心身のバランスを保ちましょう。
乾癬は、生活習慣の改善と継続的な治療でコントロールが可能です。自分に合った治療法を見つけ、快適な生活を目指しましょう。